自転車で日本を一周する方法は?プラン、準備、期間、費用、装備、注意点等を掲載。 ANTIDOTE JOURNEY -アンチドーテジャーニー-

自転車で日本一周をする方法

自転車で日本一周をする方法 ~実行編~

目次

  1. プラン編
  2. 準備編
  3. 実行編
  4. Q&A

実行編【1】 実際の旅の最初はこんな感じ

これから自転車で日本一周の旅に出よう、と思っている方にとっては一番気になるところだと思います。
準備に関しては想像がつくと思いますが、
実際に旅をしている感覚はやってみないと分からない部分だと思うので、
あくまで管理人の目線ですが、旅を始めた時の感覚を記載しておきます。


まず……走り始めは、自転車が重くてキツいです。

自分はPC等含んで20kgの重量を抱えていたので尚更でしたが、
そうでない方でもサイドバッグの重さを含み10kgくらいは乗せることになるでしょう。
普段から重いものを乗せて走って慣らしていれば別ですが、
最初に誰しもが感じる感覚は恐らくそこだと思います。


次に訪れてくるのは、自由感……悪く言えば、宙ぶらりん感

これは半端ないです。

前者は『旅してるぜ!感』にも通じますが、
何せ、行く先は自由!食事するところも自由!宿泊するところも自由(これが一番非日常感がある)!

全てを決めるのは自分自身!

何も妨げるものは無いです、
上司に「〇時までに〇〇に行ってくれ」と言われることもなければ
取引先に「〇時までにデータを下さい」と言われることもない、
友人に「今日飲みに行かない?」と言われることもない……っと、これは寂しいことだけども……

パーッとした解放感を感じられると思います。

ただ、逆を言うと『家』という生活の基盤も無くなるので、前述した宙ぶらりん感も出てきます。
『セーフティという名の愉悦』じゃないですが、
宿泊施設にでも泊まらない限りは、どこで一夜を明かしても『絶対に安全』という場所はありません
安心安全の保証が無い、更に収入も無いので日々貯蓄を切り崩すしかなく、
その『消耗感』も肌で感じることになります。
人間ってただ生きているだけで湯水の如くお金を消費していくんだな……と実感できると思います。

最初に道の駅で泊まった時は緊張したなあ…
テントを設営するのも不慣れで、ビギナー感が半端なかった。

テントの設営は土壇場で組めないと焦るので、まずは近所の公園で設営テストをしてみるのをお勧めします。
自分は実際それをやったら公園で遊んでいた子供たちが興味津々に群がってきました(笑)

実行編【2】 旅を始めて2週間後以降は…

ただ、人間の適応能力って凄いもので、こんな生活にすらも慣れって出てくるんですね。
2週間もするとそんな生活にも慣れてきます。

『今日はどこに行こうか?ここに行くならあそこも回れるな。
それで夕方あたりは恐らくこの辺りにいるだろうから、この道の駅で宿泊するか。』


こんな発想がスラスラと出てくるようになります。

自分は3~4日先の道のりまで考えて、予定を組んだりしていました。

荷物の重さもだんだん気にならなくなり、
そしてずっと有酸素運動を続けているので体重もみるみる減っていきます
身体も軽くなるので、なおさら走りやすくなるという…(笑)
自分は旅を始めた当初67kgくらいあった体重が、一時53kgにまで落ちました。
旅ダイエットを提唱したいくらいだった(笑)

ある程度日にちを重ねると、旅する感覚は大分掴めてくると思います。

感じるのが、日本って思った以上に山道や坂道、峠道が多い

平野部ってわりと少ないんだな…と思い知ります。
7割くらいは何も周りにない起伏のある道を走っていた気も?

何もない場所でも、何もないなりに周囲にある自然や建造物を楽しんだりすることが出来ないと
道中苦しいかもしれません。

でもそんな中でも、オリジナルのTシャツを着ていたりするとドラマが発生することがあります。
後方から抜いていった車が、突如キキーッ!と止まって中からおじちゃん(おばちゃん)が出てきて、
「兄ちゃん、自転車で旅しているの?凄いねーっ!ほれ、これ持っていきんさい!」
と言ってエナジードリンクを頂けたりしたことも…!
こういうことも旅の思い出の1ページに綴られていったりします。

実行編【3】 こんなトラブルにご注意!

旅をする上で一番心配なのがこれでしょう……トラブル。

実際、旅をしていた途中にも「何か危ないことに遭ったりはしなかった?」とよく聞かれました。

正直、ざっくりとした個人的な感想ですが、日本は思ったより平和です

世の中では凶悪事件がはびこったりもしていますが、
いきなりテントをこじ開けられて金品を要求される、なんてことはまず無いと思われます。

当然ながら、自分も240日の旅においてそういった経験は一度もありませんでした。

安心材料として書いておきますが、安全だと思われる理由は3つ挙げられます。

一つ目は、日本の地理上、旅している時の大半は地方を走ることになると思いますが
夜の道の駅や公園等を徘徊する人なんて皆無に近いこと。
どちらかというと野生の動物からの危害を警戒しなければならないほど、まず人自体がいません。

二つ目は、テント内は全く見えないので中にはどんな人間が待ち構えているか分からず、
人間の心理的にそれに積極的に絡んでいこうとは考えにくい、ということ。
中には屈強な男が控えているかもしれないし、トラブルを予期して武装した人間がいるかもしれない…
誰に襲われるか分からなく怖いと思うかもしれませんが、
大丈夫、外から見たらあなた自身が不気味な存在です(笑)

三つ目は、旅人に金品を要求できるほど財力なんて期待されない、という点。
旅人は行動力や体力のある若者が多いですが、
使い古された自転車やテントを目にして若い者相手に犯罪者は大金なんて期待しません。

以上の点からして、そもそもからして人なんて滅多に通らないし、
言い方は悪いですが通ったとしても扱いは『浮浪者感覚』に近いです……
チラ見されて通り過ぎるだけです(笑)


ただ、逆を言うと危ないかもしれない、というケースもあります。

それは、暴走族が現れる可能性のある場所や、小悪党的なグループと遭遇しうる場所

自分は旅している時に『これは危ないな…』と思ったことが2、3回だけありました。

道の駅で宿泊していたら暴走族がやってきて、
その時は目立たない場所にテントを張って見つからなかったからか見過ごされたか、何事も無かったですが。

あとは、不審な若者に声をかけられたことがあって、
その日の夜は個室トイレに避難して一夜を明かしたりしました。

自転車にはバイクカバーをかける、死角となる場所にテントを設営するなどの
普段から目立たないようにする努力、
『これはちょっと危ないかも?』と思った時に回避する判断力は必要になってくるかもしれません。


あとは、何より注意しないとならないのは事故ですね。

横に膨らむサイドバッグを積んでいる自転車は周囲にぶつかりやすいので注意が必要です。

特にトンネルの中などが危険な場所ですが、うっかりトラックに引っ掛けられるなんてことのないよう、
テールランプを装着したり蛍光性のあるものを装着して目立つ格好をする、
トラックが来たら隅に寄る、などの危機管理は大事になってくるでしょう。

次ページ:Q&A…『かゆいところに手が届く質問に答えます。』

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